本記事では、事業企画系職種への転職を志望する方向けに、企画畑で活躍する人物の強みとキャラクター特性をご紹介します。
全体的に高いレベルでバランスし、突出した項目は少ない
事業企画職は経営幹部のスタッフ職として、社内のあつれきに直面しながら業務を完遂していくことを求められるため、全般的なリーダーシップが特に必要な職種と言えます。
そのため、活躍人材の傾向としては、17項目の大多数について10段階中の7以上の高い得点となるような大きめの楕円形を示しています。
また、アントレプレナー型やコンサルタント型とも異なり、突出した項目はないことも事業企画タイプの特徴と言えます。
なお、仕事の具体的な内容については、「 事業企画の転職、4つのポイント 」を参照してください。
チームプレイの完遂力に欠ける人は転職に向かない
事業企画職に共通する資質傾向のうち、「当事者意識」「しなやかさ」「巻き込む力」「チームワーク」が10段階中の5を割り込むような人物はあまりいません。
多くの場合、会社の全体最適化が事業企画部門のミッションとなっているため、チームプレーの達成を意識して行動することが苦手な人は転職先の職種としては向いていないと言えます。
発信型のハードワーカーが多い
業種と職位にもよりますが、補助的な特徴として、おおむね「心聴力」「情緒」「健康意識」が他の項目と比べて低めになる傾向が見られます。
感情面の起伏を仕事の原動力に結びつけているキャラクターが「感情制御」の低さに現れたり、トップダウンの発信型の役回りが「心聴力」と逆相関している面があると考えられます。また、「健康意識」が低い傾向はハードワーカーに共通しています。
ただし、「情緒」のうち「ストレス耐性」に限っては高ければ高いほど良いと言えます。ライン部門を牽引することが求められることから、タフ・ネゴシエイターの特性を身につけておくことが仕事に適応するポイントとなります。
ビジネス業種では営業系、コンシューマー業種ではマーケティング系の要素が強い
同じ事業企画職でも、業種・業態によって業務内容と求められる適性は異なります。
大きく分けると、法人を顧客とするビジネス業種では営業寄りの特性が求められ、消費者向けの業種ではマーケティング系の能力が必要となります。
ビジネス業種の事業企画部門では、緊密な関係を持つ大規模顧客や提携先との特命案件のプロジェクト取りまとめが業務内容に含まれることがあり、典型的には副社長やCOOのトップ営業の実働を任されるようなケースがあります。
このような役割では、「心聴力」や「洞察力」といった対人受信力が高い人が活躍しやすい傾向があります。
一方、コンシューマー業種では、全社規模の投資案件も販促・マーケティング手法を前提としたプロジェクトになる傾向が強く、「業務推進力」などマーケターと共通する指標が高い人が活躍しやすいと言えます。
ただし、企画職はゼネラリストとして優れていた方が好まれるため、マーケティング・リサーチのようなアナリスト職種との互換性はあまり高くありません。
キャリアの延長に「番頭型」経営者の可能性も
事業企画に適したキャラクター特性を持つ人物は、全般的なリーダーシップに優れているため、資質としては経営者に近い潜在能力を持っています。
ただし、独立創業型というよりは、企業のNo.2を務めるような”番頭型”経営者の方がキャラクター特性の連続性があり、よりフィットするでしょう。
“番頭型”経営者の特徴は、「ミッションマネジメント」「情緒」「チームワーク」「洞察力」など使命感や対人関係の特性の一部で最大値を獲得し、人徳が高い状態になっていることです。
このような特性は、何かが決定的に欠けている状態からは移行しづらいため、ライン職から事業企画系スタッフを経た叩き上げの結果として到達するキャリアパスが1つの自然なルートとなります。