
第二新卒に当てはまる人とは
第二新卒の就職や転職活動が近年活発になってきていることは転職サイトの求人情報等を眺めていると分かりますがそもそも第二新卒に当てはまる人とはどのような経歴の人のことを指すのでしょうか。
厳密に定義付けられてはいませんが、企業から見たときに、社会人歴1年未満〜4年目未満まで22歳〜26歳までの方は第二新卒と呼ばれる方に当てはまると考えてよいでしょう。
第二新卒は『既卒』というジャンルと混同されがちですが『既卒』は大学や高校などを卒業し、就職歴のない方で就職活動をしている方のことを指します。企業の中には『既卒』を新卒採用というくくりの中で活動を行っているところもあります。
それに対し第二新卒の採用は中途採用の区分に含まれます。第二新卒とその他の中途採用との大きな違いは履歴書、職務経歴書、面接における企業側の選考基準にあると言えます。
第二新卒は社会人歴も短いため、学歴や人物面から見えるポテンシャルの要素が選考の要素として大きく占める一方、社会人歴5年目を超えるその他の中途採用では働く中で得てきたスキルや専門性も選考の重要な要素となってくるところが大きな違いと言えるでしょう。
第二新卒を企業が求める理由とは
企業が中途採用を行う理由はその組織構成上、必要だからに他なりません。
しかし、その背景は様々で
・新卒採用をして組織を支える一員として成長していってほしかった人材がが途中で離職してしまった
・ 事業規模拡大のために必要な人材数が増えた
・ 事業的な難易度が上がり、現時点で組織に所属している人材よりもより優秀な人材が必要となった
といったものが挙げられます。
それでは企業が新卒でもなく、専門性を持った職務経歴5年以上の中途でもなく、第二新卒を求める理由は何なのでしょう。
その理由の一つは日本独特の新卒採用にあります。
新卒採用は毎年決められた期間の中で一斉にすべての学生と企業が動き出し、多くの企業が自社に優秀な学生を採用しようとします。そのため新卒採用は企業にとって季節商売のようなもので非常に労働集約的な業務となり多大な業務が一時期に集中します。
大手企業はそのネームバリューによって学生も集まりやすい上に、新卒採用にかけられる費用や人的リソースも多いため一時期に業務が集中しても耐えられる構造になっている一方、ネームバリューのない中小企業や、採用に人材を投下できない、費用をかけられない中小、ベンチャー企業にとっては新卒採用はハードルが高くなりがちです。
そのため中小企業やベンチャー企業にとっては、新卒採用のように期間が決まっていないため競合が少ない状態で人材を確保できる採用手法の一つが第二新卒の採用ということです。
20代前半の第二新卒を採用するのには他にも企業にとってメリットがあります。
これも企業が新卒採用をする理由を別の角度から考えてみると分かりやすいかもしれません。
企業が就業経験のない、かつポテンシャルを見抜くのが難しい新卒採用を行う理由は次の通りです。
・ロイヤリティの高い社員を確保しやすい
・中途を採用するよりも安価な費用で優秀な人材を確保できる
・思考が柔軟であり自社の社風に適応しやすい
・既存の社員と比べ先入観がなく飛躍的に伸びる可能性がある
第二新卒はまだまだ若手であるがゆえに、上記の条件に概ね当てはまる可能性が高く、さらに1年から4年程度の就業経験もあり、ビジネスマナーや会社組織といったものに最低限の理解があります。
新卒採用の場合にはビジネスマナーなどの基本的な部分の育成コストは当然の費用として企業に降りかかってきますが、第二新卒であればビジネスマンとして必要最低限の常識を持ちつつ、若手としての柔軟性も持ち合わせていることが企業側のメリットと言えるでしょう。
以上が企業が第二新卒を採用する背景となっています。
履歴書・職務経歴書を書くときの注意ポイントとは
第二新卒の方が転職をする場合、失敗しないためには、企業が第二新卒を採用することで抱えるかもしれないデメリットを考えると分かりやすいでしょう。
企業側が第二新卒を採用するときに懸念することは
**
・また短期間で離職してしまうリスクはないか
・自社に新卒として入社してきた社員と比べたとき、1〜4年の遅れを取り戻せるか
・一社経験してるがゆえに、自社のカルチャーにきちんとフィットするか
**
といった内容になります。これが企業が第二新卒を採用するときのデメリットになりうる大きな要素です。
逆に言うと上に記載しているデメリットを払拭することが履歴書、職務経歴書や面接で求められているのです。
履歴書は氏名や現住所、学歴、一社目の職歴や現年収といった通常市販されているものに定型化されている事項が埋まっていれば問題ありません。
一方、職務経歴書は非常に重要になります。
職務経歴書では前述の企業側のデメリットを払拭できる内容が網羅されていることが求められます。
第二新卒は短い期間ながら企業の中での経験があるため、この経験の中で習得したスキルや学んだこと、成果や工夫をした点を書くことも重要です。しかし、それ以上に大事なことは一社目の企業を辞めるに至った(もしくは辞める可能性がある)動機とその理由が記載されていることです。
第二新卒の方が離職をする理由として代表的なものが
・上司や同僚、同期といった人間関係における不満
・給与や賞与といった金銭面を含む待遇面における不満
といった入社前と入社後のネガティブなギャップでしょう。
ネガティブな理由で短期間で一度自分が選んだ企業を辞めるというのは一般的に「逃げ」と捉えられても仕方がありません。しかし同じ「逃げ」でも自分なりに何に行き詰まったのか、自分なりにその事実をどう受け止め、今後に生かそうとしているかということが明確になっていることが大事になります。企業側は職務経歴から読み取れる情報からそれが自社として許容できるものなのかを考え採用の可否を判断します。
例えば上司との人間関係が理由であれば、ただ単にそりが合わなかっただけなのか、それともその上司に問題があるのか、はたまた企業全体の社風としていた仕方のないものだったのかをジャッジするのです。
以上のことから職務経歴書には
**
・習得したスキルや学んだこと
・成果とその中で工夫をしたこと
・転職を考えるに至った動機とその理由
・一社目の経験と転職の動機・理由を踏まえた、明確な志望動機
**
を記載しておくことが必要となります。
第二新卒の人が採用の面接で確認されるポイントとは
次に面接においては何が確認されるのでしょう。ポイントは仕事において実力があるかどうかということはそこまで重要視されていないということです。これは第二新卒の場合、前職での経験がよほど活かせる環境でなければほとんど最初からやり直しになるのと同等のためです。
そのため前述の職務経歴書に記載しておくべきことが確認されるほか
・物事の考え方が論理立ててできているかどうか
・他責傾向はないか
といった新卒採用のときに確認される基礎的な能力や性格が重点的に見られます。
さらに一社目になぜ自分に合わない会社を選んだのかといったところも問われます。
仮に自分が何をしたいのかを決めておらず成り行きで選んでいる様子ばかりが見受けられると、仕事においても突き詰めて仕事できないのではないかと思われてしまい不採用となってしまうため、きちんと一社目の選択の反省を踏まえておくことが重要となります。
そしてその上でハンディキャップがあることをきちんと理解しており、リスクをとる覚悟ができているかどうかを問われます。
逆に言えばそのくらいの気概がないのであれば新卒を採用して鍛えたほうが企業としてはリスクが少ないとも言えるでしょう。
整理をすると面接においては職務経歴書における記載事項の確認のほか
**
・論理的思考などの基礎的な能力
・他責傾向などの成長阻害要因の有無
・一社目の選択の反省点
・ハンディキャップの理解と覚悟
**
が確認されます。
そして最後に確認されるのがキャラクター(カルチャー)フィットの部分です。自社の組織風土や自社の人材を踏まえ、どこか特定のポジションではなく、どこで活躍してもらうのが良いかという適性についても同時に考えられています。
第二新卒がすべき自己PRとは?
のでしょうか。
当然、企業研究や業界研究というものは必要になります。どれだけ準備をしてきたか、という観点で企業の準備からすると志望度合いを図っている部分もあるためです。一回就活に失敗していることを自分で認識していたとしても準備不足の様子が見て取れてしまうと、人事としても同じことを繰り返すタイプというレッテルを貼らざるを得ないため、この点は十分気をつけていただきたいポイントです。
そして自己PRについてはというと、第二新卒の方についてはやはりポータブルスキルを中心に話すのが良いでしょう。一社目の経験が薄いため、仮に経験してきたことがあったとしても企業の採用担当は一般の中途採用の時のようにスキルがあるとはなかなか見てくれません。
ポータブルスキルは一般的に「持ち運び可能なスキル」という意味で、業種・職種に関わらず、様々な仕事や職場で活用できる汎用性の高いスキルのことを指します。
洞察力や協調性、説得力、決断力など可視化しづらいものなどがその代表例と言えるでしょう。
このポータブルスキルが言語化されており、さらにそのスキルを裏付けるストーリーが仕事における話しであれ、プライベートの話しであれ、きちんと面接官に納得感を持ってもらえるような説明ができることが一番の自己PRにつながります。
ただしポータブルスキルはなかなか自分では把握しづらい、言語化の難しいものであるため 『自己PRレポート』 のような適職診断ツールを活用することもオススメです。
未経験でも上手くいく!第二新卒の転職成功事例
第二新卒の転職に成功する人にはいくつか共通点があります。事例に基づいて解説しましょう。
大卒で中堅のメーカーに入社したAさん。
新卒活動を通じてBtoCのわかりやすい商品を扱える会社に入社して、自分が取り扱った商品が店頭に並んでいく様子や、それを利用している人たちが喜んでいる姿を想像して自分自身が満足できるのでは、と思って中堅メーカーに入社をしました。
ちなみにAさんは頭の回転も早く、多少せっかちな性格でした。ただこの会社はそれなりに伝統のある上場企業で社員のキャラクターや社風に若干の違和感を感じながらの入社でした。
入社の決断の背景は、新卒活動で一番初めに内定をもらった企業だったため、「もうこの辺で良いか」と他の企業との比較検討や吟味をせずに意思決定をしてしまったとのことでした。感じていた違和感は「自分で会社を変えていけばどうにかなるだろう」と考えないようにしていたそうです。
Aさんは営業マンとして配属され、入社をしてから半年程度のタイミングで現場に出ながら様々な企業を開拓し、仕事の受注も採れ始め順調なスタートを切りました。
しかしAさんの受注が取れてきた頃から社内の稟議やクライアントの要望に応えるまでの社内の意思決定のスピードなどに違和感を感じてきました。
Aさんは社内で何度もぶつかりながら一年以上上司とも話し合いを進めて来ましたが結局Aさんが思っているほどのスピード感で物事が進むことはありませんでした。
そこでAさんは自分がきちんと考えなかったことが判断の甘さを招いたことを非常に後悔し、反省をした上で、よりスピード感の早く組織としての意思決定ができる企業へ転職しようと腹を決めました。
Aさんはその後転職活動を行い、未経験ながら持ち前のバイタリティ、スピード感が買われWeb系のベンチャー企業へと転身しました。
このように
**
・自分がどのようなカルチャーにフィットするのか、しないのかをよく理解していること
・転職をする先のフィールドで求めるもの、目的意識が明確であること
**
という部分がきちんと抑えられていると転職は成功しやすくなります。
自分自身のキャラクター特性や次のフィールドで何を得たいのかという目的意識はなかなか自分自身だけだと分かりづらいものです。
まずは客観的に自分を把握するための適性診断や、エージェントを含めた相談相手を確保することが未経験でも成功する鍵と言えるでしょう。