第二新卒とは 転職市場で第二新卒の動きが活発化している理由

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第二新卒は新卒一括採用から生まれた負の側面

一般的に、学校を卒業後に一度就職をして数年(概ね1年~3年以内)に離職し、転職活動をする20代前半くらいの求職者を「第二新卒」と呼びます。
では、なぜ今第二新卒をめぐる動きが転職市場で活発化しているのでしょうか。

そもそも、「第二新卒」というワードが使われ始めたのはバブル時代。
日本における新卒一括採用という独自の文化の中、新卒採用市場が過熱して完全な売り手市場となった当時、自社の新卒採用枠を埋めることができない企業が続出しました。そこで、卒業後概ね3年以内、かつ既卒で未就業の人や新卒で他の会社に入社して就業中の若手社員を新卒と同じ扱いで、「第二新卒」として入社させるという苦肉の策をとる企業が出てきたのです。

その後、バブル崩壊を経て景気が低迷する中、各企業における新卒採用枠の縮小に伴って第二新卒の採用も立ち消えとなってしまいますが、NEETなどの言葉に象徴されるように若者の未就業が社会問題となり、2011年には厚生労働省が企業に向けて「青少年雇用機会確保指針」を打ち出すこととなります。
その内容は、「新卒採用にあたって、少なくとも卒業後3年間は応募できるようにする」よう企業に呼びかけるもので、これをきっかけに第二新卒の採用に再びスポットライトが当たるようになったわけです。

ただし、実際に新卒と同じ扱いで第二新卒を採用する企業は多くなく、今はバブル時代とはまた違った意味合いで**「第二新卒」は「第二新卒」という別枠で確立している**のが現状といえます。

では、どのように第二新卒の採用が活用されているのでしょうか。
新卒一括採用の文化は今でも変わらないのですが、その恩恵を受けるのは主に大手企業。
大手企業はそのネームバリューと新卒採用にあたっての資力を活かし、学生を数多く集めることができますが、中小企業やベンチャー企業はというと、言い方は悪いですが大手企業がひととおり新卒採用を終えた後にその「おこぼれ」にあずかるような形にならざるを得ません。

そこで中小企業やベンチャー企業が注目するのが第二新卒。
新卒採用では獲得することができなかった優秀な人材の取り込みや人員数の確保にあたって、一括採用の対象である必要性のない第二新卒は貴重なマーケットなのです。

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第二新卒の転職はもはや当たり前

厚生労働省による「新規学卒者の離職状況」調査(2015年10月公表)によれば、**2012年度新卒新入社員の3年以内離職率は大卒で32.3%、短大等卒で41.5%**にものぼります。
加えて、2013年度では2年以内離職率22.8%、2014年度でも1年以内離職率が12.2%(いずれも大卒)と、3年以内離職率ではやはり3割を超える見込みとなる数値となっており、いかに「第二新卒」に該当する人が多いかがわかります。

反面、企業側としてもそれだけの若手従業員が流出しているのであり、同数程度の人員充足を図る必要があるので第二新卒の転職者に対する需要が高まるわけです。
しかも、企業側から見れば、第二新卒には「期間は短いながらも就業経験があり、ビジネスマナーや社会人としての基礎知識が既に身についている」という新卒新入社員にはない魅力があり、それと同時に社会人歴をある程度重ねた人よりも柔軟性が高いという両側面のメリットがあります。

第二新卒での転職は厳しいとの声もよく聞かれますが、実際にニーズがあるのは事実であり、第二新卒も正しい対策を打つことで転職は十分に可能です。

第二新卒が気をつけるべきキャリア形成

このように、転職市場で注目を集めている第二新卒ですが、需要があるから、企業に求められているからといって安易な気持ちで転職するのは考えもの。
第二新卒というからには、既に最低でも一社、場合によっては複数社からの「退職歴」があるのであり、今後のキャリア形成を考えればもう失敗は許されない状況です。

このタイミングで転職しようという人は、直接の転職理由はさまざまかもしれませんが、おそらく「前職に入社するときに誤った判断をした」という共通点を持っている人が多いのではないでしょうか。
 ・自分の思ったような仕事ができなかった
 ・環境・待遇が思ったより悪かった
 ・社風・職場の雰囲気が自分と合わなかった
などはよく聞く理由ですが、いずれにしても自分のミスジャッジが原因となっていることを自分自身で理解している必要があります。

ここで失敗すると職を転々としてスキルもキャリアも身につかず、結果として企業からも敬遠されるジョブホッパーになってしまう危険もあります。
失敗を失敗として受け入れ、失敗した原因、同じ失敗をしないためにできることなどを分析した上で自分のキャリア形成を考え、転職活動をはじめましょう。

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⁋ Apr 26, 2016↻ Sep 9, 2024